まなび長屋って?


まなび長屋は2011年に産声を上げました。

都城では先駆的な活動を行っている企業は多く、「がんばる社長さん」も多い土地です。ですが、その一方で、「若手・中堅のビジネスパーソンが勉強する機会が少ない」という話を何度も聞くことがありました。

都会であれば、自主勉強会などの催しも随時開催されているようです。同じような勉強会を都城でも行おうと、いくつかの試みが若手・中堅のビジネスパーソンを中心に開催されましたが、

・定期的に集まれる場所の確保
・コストの捻出
・事務局の設置
・講師の確保

といった問題が累積しており、「現在のビジネスに必要なスキルを定期的に学びあう機会を作ろう」とは思いながらもなかなか定期的な活動を行うには難しい状態が続いていました。

こうした都城の「ビジネスパーソンをめぐる知の現状」を変えていこうと、会社員、公務員、病院勤務、主婦といった数名のメインスタッフで立ち上げたのが「まなび長屋」です。

幸いなことに、開催してみると当初の予想を超えて、年代を超えて毎回50名前後の方々の参加者があつまるようになりました。「今どんなスキルが必要とされているか」ということを考えながら、毎月の講座の内容を考えてきたことが良かったのだとメインスタッフは考えています。

「まなび長屋」チラシ

「まなび長屋」チラシ

また事務局を都城高専の法学研究室に設置することで、活動を定期的に行う土壌をそろえることが可能になりました。FacebookやTwitterというSNSの力も借りながら、密度の濃い活動を続けています。

受講料を含め、まったく無償でこれまで勉強会を続けられたことで、「もう少し学びたいけれど、様々な理由があって受講料が出せない」かたがたにも広く受け入れられています。

そしてなによりも、「ちょっとだけ知っている身近な人」が講師に上がるというスタイルも、都城で継続的に続けて行くには重要なことでした。まるで落語に登場する熊さんや八っさんが、長屋の「物知りなご隠居」に気軽に相談にいくような勉強会になりました。

「学ぶ」という言葉の語源は、「真似る」の古語「まねぶ」という言葉にあるとのことです。まなび長屋が「ちょっとだけ自分より知識・技術を知っている」人を真似て、自分の知識を交換するような空間になってくれたら、そしてそういう雰囲気がこの都城の中に育ってくれればと思っています。

現在毎回の勉強会には50名前後の方々がやってきます。そうした方々との出会いは私たちに大きな恵みをもたらしてくれました。「写真屋さんが語る写真の撮り方」、「ビデオ屋さんが語るビデオの撮り方」「演劇人が教えてくれる発声法」といった講座はその内容の濃さもさることながら、「みな何かを持っていて、だれかに教える能力を持っている」ということを気付かせてくれました。

このほかにも「嬉しい誤算」だったのは、若手・中堅のビジネスパーソンのほか、リタイヤした人生の先輩達(でもとってもやる気のある方々)が参加してくれるようになったことです。

「まなび」に年齢はない、それを実感できたということだけでも、この会を続けていくことに意味はあるようです。